「遠野物語32」の序文には…。
千晩ヶ嶽は山中に沼あり。此谷は物すごく生臭き臭のする所にて、此山に入り帰りたる者はまこと少なし。昔何の隼人と云ふ猟師あり。其子孫今もあり。白き鹿を見て之を追ひ此谷に千晩こもりたれば山の名となす…。現在は仙磐山(標高1016メートル)といい、畑屋の縫の伝説の地の山でもある。その山を祀る唯一の神社が、この千晩神社だ。明治15~16年頃に、遠野市上郷町板沢部落で踊られていたシシ踊りを3名の若者が習い覚え、小川地域に伝承したといわれる、云わば板沢シシ踊りと兄弟となっているのが、この千晩神社のシシ踊りだ。とにかくこの千晩神社は、伝説と芸能が、遠野と繋がっている。
そろそろ、ずっと放置していた畑屋の縫を含む伝説の3人の鉄砲打ちに手を伸ばすとしようか…。
遠野には三山駆けというものがあるが、この伝説の畑屋の縫の伝説を継承するなら仙磐嶽→方羽山→死助の権現山の三山駆けをするしかないだろう…。