遠野三山のうち、石上山だけは何故か登った事が無かった。通常は、石上山の
登山道から登るのが常套手段なのだろう。ただし、ショートカットの方法もある。
それが、山谷川牧場から登るという方法だ。車で山谷川牧場の頂上へと行くと、
石上山へは残り3分の1程度で済む。しかし、いきなり裏技を使うのも…という
事で、今回は真正面の石上山登山道から登る事とした…。
石上山登山道
夜の、石上山登山道は当然だが真っ暗闇。当然、ヘッドライトは必需品だ.当時、
台風の翌日の為湿気が多いのか、全体にモヤがかかっていた。またやはり台風の
影響の為、地面がぬかるんでいた…。
写真を撮っても、モヤと闇しか写らない…。
馬止めに到着すると小屋が登場する。「籠堂小屋」と書いてあった。内部を見ると、
木の床は腐っている…。
馬止め(動画)
ところで「馬止め」という表示は何故かと言うと、ここからが傾斜がキツク、馬でも
登るのに難儀するからなそうだ…。確かに、ここからの道程がかなりの傾斜で、
早池峰に登った時より大変に感じた。ただし、早池峰山に登った当時より体力は
落ちていたのだろうが…それでもキツイ傾斜だ!
途中、闇に光る目登場
途中、ガサガサと草むらを歩く音と共に、ヘッドライトの光に目が映った。一瞬『熊?』
とも思ったが、多分鹿だったのだろう…。
暫く、ヒィヒィ歩いていくと、巨石が登場する。「刃納めの岩」とあるが…。意味を考えて
みたが…多分これより神域?に入るので、ここで刀などを置いていかなければならな
い場所の意味としての岩なのだろうか?
ただし、急坂を延々登っていたので、巨石が登場し、道に変化があったのは嬉しい
限りだ。なんの変哲も無い道を延々と歩くのは苦痛以外の何ものでもないからだ。
暫く進むとチェーンがぶら下がっている…。
このチェーンを伝って上に登ると「中之堂」というお堂が登場した。
内部を拝見すると、板場の奥に「石上山大権現」が祀ってあり、その脇には遠野三山
の女神の絵が飾ってある。
このお堂の左脇に登山道があり、鎖梯子とある。。。
ほぼ90度の岸壁に鎖梯子があるのだが、この鎖梯子は岩肌に密着している為に、
足先を鎖にかけるのが大変だ。簡単に足をかけてしまうとズルッ!と滑りそうでヤバ
イ難所だ。。。。
どうにかここを乗り越えても、次々に鉄の梯子やらチェーンだけがぶら下がっている
難所が続く・・・。
更に、闇の中を登った為か…登っている最中に下を見ても闇が広がるばかり。まる
で黄泉の国が下に、底無しに広がっているような感じだ。。。。
今回は夜に登ったのだが、日中でも女性が登るには大変な場所だと思う。女人禁制
の山となったのは、もしかして女性を保護しようとした意識もあったのかもしれない。
それから暫くして、再び巨石が登場した。
「兜岩」とある。ここまで来ると、頂上はもうすぐ!
細い隧道みたいなところを進んでいくと、大岩が目の前に登場する。その岩の上に
祠が載っていた。頂上にやっと到着だ。
石上山山頂到着(動画)
この頃は、石上山のモヤも酷く、写真を撮ってもモヤばかりだ…。
「石上山1038メートル」とある…。
何故か、モヤと一緒に赤い光が写りこんだ。。。
取り敢えず、山頂からの夜景を撮影してみた。
この日の月の入りは11時15分頃だったが、雲が多く見る事ができないかと思って
いたが、風もあった為に暫くして雲が風で流れた為に、月が三日月の姿を現した。
さてここで、暇だったせいもあるが記念撮影をしてみた…。不気味に写り、まるで
心霊写真のよう…。
この後、雨が降って来た為に「中之堂」まで下がって、夜明けまで休む事とした。
そして御来光の後に下山して、泊り客の食事を作る為に急いで帰ったのだった…。