遠野の不思議と名所の紹介と共に、遠野世界の探求
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六角牛山の語源と長慶天皇の謎

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六角牛という名前の由来の別説に「六皇大人(ろっこうし)」というものがある。これは「六人の位の高い人」という意味で伝わっている。では「六皇大人」とは何か?と考えると、気付くのは「南部の猫唄」の伝説だ。南部の猫唄というのは「ナニャドヤラ梵語の歌」とも呼ばれる。 

このナニャドヤラは、上皇が長谷寺に潜伏された時「長谷嶺居野宰叡(長谷より他に住む都がない)」との気ちを、そのまま詠んだ為、梵語の歌であると昔から伝えられてきたようだ。他の地域人々には「ニャンニャン」と聞こえた為「南部の猫唄」とよばれていたという。そしてこの唄は、お盆に歌われるようになったというが、長慶上皇の病状が悪化した時に六名の側近者が、月山大権現に27日の断食祈願をはじめて13日目で上皇が崩御したのだと云う。

六名の側近者は、崩御と共に全員が殉死したのだと云う。この事から、お盆に鎮魂歌として歌われるようになったという。ところで遠野には、長慶上皇の伝説がある…。

長慶天皇(1343年)は、隠居して上皇となり、遠野の青笹という地の仙洞御所という屋敷に住んでいたという。長慶天皇は室町時代、南朝と北朝に分かれた後に南朝の天皇となり、15年ほどで位を譲り上皇となったという。その後、地方の領主を南朝側の味方につけようと思い、旅を続けている最中の船旅で、日本海を渡っている最中に嵐に遭い、秋田か青森の海岸に流れ着き、それから陸路を歩いて、 この遠野の地に辿り着いたのだと云う。

青笹に慶仙という地名があり、これは長慶仙洞を略してのものだという。また瀬内という地名は元々仙内と書き、青笹の中沢も実は中座と書き、天皇の座る場所という意味なのだと。早池峰も実は、速一院祢山という名称で上皇の魂を招く山という意なのだとか…。

他には…現在の青笹小学校の近くに四日市橋というのがあり、昔はその辺りを仙関といい、仙洞御所への出入り口という意味なのだと。

また猫川近辺にも、仙関という地名はあったらしい…。

遠野の天満宮、大日山、六角牛神社には、その昔善応寺の住職が錦の旗を奉納したという。その御旗にはやはり菊の御紋がついていたのだという。

また上青笹に丑館さんという代々山伏の家系で下関八幡の別当を務めてきた家には、楠正成が使用したと云われるカブトワリという十手のような武具が伝わっているという。多分、楠正成は南朝側の武将だったので、長慶天皇が遠野に来た時に一緒に伝わったのではないかというが…。

ところでこの長慶天皇は、南朝の御座所(住吉行宮)で即位したとの事というが、以前の六角牛山には六神石神社は無く、住吉神社が今から600年前から祀られていたのだと云う。その時代は長慶天皇の時代と重なりそうでもある。

ところで六角牛山と長慶天皇が重なるかどうか今のところ何とも言えないが、上皇という位から、その土地の人々にとっては神みたいな存在が、その地域で一番高い山に祀られるのは当然至極の事。ところで沿岸域では、やはり住吉信仰が盛んで、三陸の猟師が船で沖に出た場合、陸地の影がだんだん消えていくのだが、六角牛山が見えるギリギリまでが漁場だったらしい。

また漁から帰る時も、六角牛山を目指して帰ったそうなので、沿岸部の人達には、六角牛山が灯台の代わりとなっていたようだ。

何故初めに住吉神社が祀られたのかは、沿岸部の影響も大きいと思うが、やはり長慶天皇の関わり…例え伝わってきた伝説だけだとしても、当時の人々の心に根付いたのならば、そういう可能性もあるかもしれない。

だから長慶天皇と、その六人の側近者を祀り「ろっこうし」としたとしても、何等不思議は無いのかとも思う。

各地で坂上田村麻呂の伝説とか、義経伝説の普及を考えると、東北の人々の似たような意識から始まった可能性は否定できないかもしれない。東北に伝説が根付いた長慶天皇の先代は、後村上天皇で、この天皇は大守として北畠顕家を伴って東北にやってきたという話もある。その天皇の子供である長慶天皇は、東北の話を聞かされた為、東北の地を詳しかったのかもしれない。

六神石神社に以前「神座の松」という大木があったのだそうな。ところがこの「神座の松」は、終戦後の風の強い日に傾き、倒れかかったのだと。そこで地域の人は、附馬牛からキコリを呼んで切り倒す事にしたそうな。そして、とうとう木が倒れたその時、根元から霧のようなものが発生し、その中から鳥が六角牛めがけて飛んでいったのだと。それを見た地域の人々は、このままにしてはいけないと、 六角牛山の頂に「スクナビコノミコト」として、お地蔵さんを祀ったという話がある。

何故「スクナビコノミコト」なのかというと、大己貴神の頬に噛み付いたのが、ミソサザイの羽を着た「スクナビコノミコト」であり、その六角牛めがけて飛んでいった鳥は、そのミソサザイなのだろうという事だ。ただ、ミソサザイは、体長10センチ程度の茶色い小さな鳥なのだけど、昔はその「ミソサザイ」を「ササギ」「ミソササギ」「ミササギ」と呼んでいたそうである。

ところで長慶天皇の御陵名は「嵯峨東陵(さがのひがしのみささぎ)」。地名としての「ミササギ」と「陵」としての「みささぎ」の語源を調べる必要がありそうだ。そういえば…綾織にも「ミサザキ」という地名があったが…。
by dostoev | 2007-04-03 20:46 | 民俗学雑記
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