

昔この地には”うぐいす滝”という小さな滝があり、その滝壺の辺りを河童淵といっていたと云う。 今では僅かな水路があるだけで、昔の面影は見当たらない…。
ある時、この淵で馬を洗っていた者がいた。あらかた馬を洗終わった頃、小さな何かが、馬の腹にへばり付いているのに気付いたそうである。なんだ?と思い手を伸ばすと、その小さなものはサッと腹から離れ、飼い葉桶の陰に隠れたそうな。すかさず手を飼い葉 桶の裏に回して鷲掴みし、明かりに照らしてみると、噂に聞く河童ソックリの生き物だったそうな。
大きさは手のひらに入るくらいの大きさなのだが、その河童らしきものを掴んだ手には、蚊に刺されたような痕があったそうである。その人物は気持ち悪いので、その河童らしきものを川に投げ捨てたのだと。後で聞くところによると、河童というものは、馬の腹にへばりついて血を吸うものだと。するとやはり、自分の捕まえた小さな生き物は、やはり河童なのだろう…という事である…。