現在「笛吹峠(ふえふきとうげ)」とは呼ばれているものの、大正時代の「上閉伊郡誌下閉伊郡誌」によれば、「吹雪(ふぶき)」が転訛されて「ふえふき」になったと云う。吹雪を意図した笛吹峠の話に、吹雪の日に峠を誤って転落し、助けを呼ぶ為に笛を吹いたが発見されず、死んでしまった盲人の話がある。ただ、鉱山などの金属に関係する集団と関わる地に「笛吹」という地名が付く事から、やはり世界遺産登録になった橋野溶鉱炉址を意識せざるおえない。「笛吹」は、鉄を吹く、フイゴを吹くという仕事を意図している言葉になる。フイゴを吹くという行為は、そこに伊吹を伝えるという事で、神霊との結び付きを意図する行為でもある。
北限の海女で有名な岩手県の久慈市に伝わるものとしては、海女が海面に上がって吹き出す息を「常世の風」を招く風招きの風習である。また遠野市の綾織地方では、夜に口笛を吹くと嵐を呼ぶと伝えられている。また同じように青笹地方でもまた、夜に口笛を吹くと大風が吹くと云わっている。綾織地方では、稲刈り後の稲などのゴミが溜まった頃を見計らって、夜に口笛を吹いたものだと云う。そうする事により、収穫後の汚いゴミが全て吹き飛ばされて綺麗になるからだと。だから逆に、普段の日は決して夜に口笛を吹くものじゃないと戒めているそうである。
そもそも、人間の頭という名称の発生は「天の霊(あまのたま)」であり、神霊が降りた部位でもある。その天の霊から生える「髪」は「神」でもあり、「毛」は「気」である。つまり「髪の毛」とは、「神の気」を意味している。そして天の霊の部位である口から吐き出る息は「伊吹」であり、神の霊を吹き入れる行為である。それがタタラのフイゴと連動して考えられている。「上閉伊郡誌下閉伊郡誌」の「吹雪(ふぶき)」が転訛されて「ふえふき」になったという説は、有り得る話ではあるが、遠野の冬は、それこそあちこちで吹雪が発生している。となれば、吹雪を意識した地名がもっと多い筈である。しかし、この笛吹峠の「笛吹」という名を有するのは、橋野溶鉱炉址がある笛吹峠だけである事から、溶鉱炉のフイゴの風を意識した「笛吹」ではないかと考える。
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