
以前「
フケチノカイとはなんぞや?」という、あれこれ憶測の記事を書いた。ところが、たまたま
太田保世「八百比丘尼伝説」を読んでいたら、会津の八百比丘尼伝説を紹介しているページに竜宮でも得難い珍味を食べて不死となった千代姫の話がある。その珍味とは
「九穴の貝(クケツノカイ)」あるいは
「二九穴の貝(フクツノカイ)」であるとされ、作者もそれについて考察をしていたが、それは省く。何故なら別に、八百比丘尼伝説の概要として、美しく若い(17歳とも18歳とも)娘が人魚の肉、あるいは
「特別な貝(九穴の貝ないし鮑)」と書かれている。鮑の貝殻の穴は、六穴~九穴だとされる。それ故、九穴の貝も鮑も同じものだろう。また二九穴の貝も「クケツノカイ」の転訛から後で漢字が当てられたのだろう。
佐々木喜善「遠野の昔話」「不老長寿の話」には、下記のように記されている。
「私の祖父が言うて聴かせたったが、人間がフケノチカイとかいう物を食うと不老長命を保つものだとされている。それはちょうど赤児のような形の物だそうである…。」
上記の文章にはフケチノカイという名称が出て来るが、その形が赤児のような形と記されている。ただそれは「フケチノカイとはなんぞや?」で紹介した、古代中国で伝わる「人参果」、別名「草還丹」という不老長寿の霊薬との混同だと思われる。共通点は、どちらも不死であるという事が混同を招いたのではなかろうか。この佐々木喜善「不老長寿」の話には、長命となった「平泉清悦物語」の話が紹介され「赤児のような人貝」が登場している。しかしそれも以前書いたように、毛をむしった猿の丸煮ではないかと思う。様々な情報が交錯し、現代の様にネットで検索し調べるという事が出来なかった時代、様々なもの(名称や意味など)が人伝に変化したものが多かったと思われる。フケチノカイが鮑だとしたら、それは普通の貝とは違う形状であり、滅多に手に入らない精の付く貝として重宝されたに違いない。
現代でも、大小様々な神社に行くと、鮑の貝殻が供えられている場合がある。そして、どうやら八百比丘尼伝説と道教が重なるようなので、鮑の九つの穴は九重、つまり「九重の天」を意味する不老長寿と繋がるようである。
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