遠野の不思議と名所の紹介と共に、遠野世界の探求
by dostoev
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又兵衛の矛(其の三)

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画像は里中満智子「ギリシア神話」から三叉槍を持つポセイドン。

又兵衛人形と杖の井の伝承を掛け合わせて浮かび上がるのは、ギリシア神話のポセイドンの三叉の鎗ではないだろうか?ポセイドンは海の神であり、地震の神でもある。E・ナック「古代ギリシア」によれば、三叉の槍により地面を引き裂くと水が噴出する事から、ポセイドンは泉と川の神でもあったという。これと同じものは「又兵衛の矛(其の一)」で紹介したように”杖の井”の伝承であろう。これには何故か弘法大師が数多く登場し、同じように地面に杖を突き刺すと水が涌いたなどの伝承が全国に拡がる。樹木は地下との交流アイテムであるとされるが、日本での地下とは根の国・底の国であり黄泉国を意味するのだが、ポセイドンの形容に「大地を抱く者」「大地を揺する者」があるが、三叉槍によって地面を突き刺し水を湧かせる事から大地の奥底に関係する神として知られ、冥界の神ハデスと同一視されていたようだ。「ギリシア神話」では、天をゼウスが、地下である冥界をハデス。そして海をポセイドンが支配した事にされているが、ポセイドンそのものはゼウスやハデスよりも古くから信仰されていた神であったようだ。これが日本神話になれば、太陽であり天が天照大神となり、月が月読命で海原が素戔男尊という事になっている。しかし、海原を支配している筈の素戔男尊は、根の国をも支配してしまった。思うのだが、太陽の光の届かない夜は、ある意味冥界にも等しいのかもしれない。その月の輝く夜を支配したとされる月読命だが、「古事記」「日本書紀」で大気都比売神と保食神という神のストーリーに素戔男尊と入れ替わり、関わって来る。これはポセイドンとハデスが同一視されていたように月読命と素戔男尊が同一視して良いほどの、怪しい入れ替わりであると思われる。

またポセイドンに対しての生贄として馬を捧げる信仰があったのだが、古代日本においても、丹生川上神社に生きた馬を生贄として捧げた事から、水神に対する信仰がギリシアと日本とで重なってくる。また藤縄謙三「ギリシア神話の世界観(ポセイドン神の成立)」によれば、ポセイドンの名前は「大地」と「夫」の結合語で「地母神の夫」という名前であると云う。杖を大地に突き刺すのが大地との交流であり、聖婚を意味する様である。それはつまり、水源を示すものであり、地母神の場所を示すものと考えて良いのではないか。昔観た映画「人食い残酷大陸」においても、男がペニスを立て、大地に穴を掘って腰を振るのも大地との聖婚であり、豊穣祈願の神事であった。考えてみれば、鮭は女神を慕って溯上するものと考えられている。また「肥前国風土記」「遠野物語拾遺33」の話も女神を慕って鮫や鰐が溯上するのも同じ。水源が女神の位置を示すものであるならば、それに鮭などが群がるのも女神との聖婚を求めてのものかもしれない。
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又兵衛祭の祭壇を見て、やはり重要なのは、又兵衛人形だろう。この祭において又兵衛人形は、そのまま突き刺すのではなく、まず穴を掘ると川側なので水が湧き出す。その水の湧き出した場所に、又兵衛人形を差し込むのだが、本来はそのまま突き刺していたのではなかろうか。不安定な為、確実に又兵衛人形を刺し飾るのは、穴を掘った方が無難だったからではないか。穴を掘って水が湧くというのも川側だからだけでは済まされなく、やはり水源を意図する必要からではなかっただろうか。そして気になるのは、”犯罪者”である又兵衛を槍で突くのが三本の槍によるものであるという事。
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石上山の麓に、沼平という地名があり、そこはかって大きな沼であったという。その沼には大蛇が棲んでおり、いつも暴れるので村人は、恐れていたそうな。その話を聞いた東禅寺の無尽和尚が大蛇退治をし、その大蛇を供養したのだと。大蛇は沼の傍らに埋め、その上に柳の木の枝を逆さにして弔ったという。死人のあった時、その墓場に柳の枝を逆さに立てて拝むと、死人は極楽往生が出来るとという事である。無尽和尚は、大蛇の極楽往生を願ったのだろう。今でも沼平には、逆さに立てた柳の枝に根が生えて育ったと云われる古木が残存している。

                           「上閉伊今昔物語」

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遠野にもいくつかあり、また全国にも弘法大師などが植えた逆さの樹木伝説がある。樹木を逆さに植えるという事は、樹木の根を上にするという事。先に紹介したように、樹木の根は地面の下に拡がるものであるから、樹木とは現世と根の国であり、黄泉国との入り口でもある。その樹木を逆さにすれば、根が広がる形である。又兵衛人形は、樹木を逆さにした形を意味しているのではないか。
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程洞神社に、二又に分かれた杉の木がある。その間に小さな社を置いて祀っている。二又とは女性の股を意味し、その間は子供の生まれる場所で聖なる場所の意味もある。それは、形を変えて信仰されている。例えば四畳半の半畳を真中にしてはいけないという禁忌がある。これは昔、切腹する場が四畳半で半畳を真中にしたからだとされるが、その真意は真中は霊界と繋がると云う迷信からの発生の様だ。これは八畳間の真中でも、同じような禁忌がある。また現代でも未だに行き続ける迷信に、三人で記念写真を撮ると真中の人物は早死にするとか、悪い事が起きると云われる。これもまた二又の真中が何かを発生させる場所であり、それが悪い方向へと考えられた為の様だ。とにかく二股の真中は、何かが発生する聖なる場所であるのだが、これが恐らく樹木を逆さに植えたという伝承に結び付いているものと思える。つまり、樹木を逆さに植えたという伝承も、地面に杖を突き刺して水が涌いたという伝承も、同根から分離したものであろう。又兵衛祭における又兵衛人形もまた、その亜流であると考えて良いのではなかろうか。ただしその原型は、どうもポセイドン信仰に行き着きそうである。

以前書いた「遠野物語拾遺20」の話は、まるで北欧神話「バルドル」の話と同じであった。ギリシア神話や北欧神話がどういう経路で日本に辿り着いたのか、それを紐解く資料に乏しいので、そこまではやろうとは思わない。ただ言えるのは、全くの影響無しに日本神話が作られたものととは考え辛いという事。別に、伊弉諾の黄泉国からの帰還も、「ギリシア神話」でのオルフェウスの話に酷似している事は、あまりにも有名な話である。また別に熊野の鴉の牛王神(ゴオウジン)が、もしかして北欧神話のオーディンではないかと噂されるのも、完全に否定できるまでの根拠に乏しいからである。時代を考えみても、明らかに日本神話より北欧神話やギリシア神話の方が、遥に昔の話である事から、現代では模倣と云われてもおかしくはない。また、遠野のデンデラ野の語源が未だに不明であるが、古代エジプトのハトホル神殿はデンデラという地に鎮座しおり、デンデラは魂の復活の意味があるという事から、もしかして遠野のデンデラ野の源流もエジプトに!?となりそうな気配もある。しかしどう考えても荒唐無稽にも思えるが、完全否定できないのもまた事実ではある。ただ、古代日本に大陸から、あらゆる人々が日本に渡り集り、また遣唐使や遣隋使などからも日本人が大陸に渡り、様々な知識や伝承を持ち帰っているのも確かである。又兵衛人形は、「杖の井」「逆さに植える樹木譚」の亜流であると思えるが、やはりその原型はポセイドンの三叉鎗から来ているものであると考えた方が自然ではなかろうか。

by dostoev | 2018-04-15 21:17 | 民俗学雑記
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