その他、的射り、ハマツキ、テンバタ(凧)上げ等をするのもの日で、節句前の町の市日などには、雉子の羽を飾り、紅白で美しく彩色をした弓矢や、昔の武勇談の勇士を画いたテンバタが店々に飾られた。
「遠野物語拾遺294」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハマツキというものが、わからなかった。"羽根つき"か?と思ったがさにあらず、「遠野ことば」で調べると、棒倒しとされているが、正確には「釘倒し」「釘刺し」なのだろう。地面に刺さっている相手の釘を倒し、なおかつ自分の釘が地面に刺さっていないといけないというルールらしい。また凧を「テンバタ」と呼んだというのは、自分の子供の頃には、伝わっていなかった。地域性も、あっただろうか。
この「遠野物語拾遺294」は、「遠野物語拾遺293」に続くものとして書かれているが、これではまるで正月の遊びである。憶測だが、3月3日は桃の節句で女の子の集まりだった為に、男の子は別に集まって、こういう遊びをしたという事だろうか。節句前の市日に売られているという事からも、3月3日の節句は、子供達にとって大々的なお祭りでもあったのだろう。