石上山に連なる山中に、立石と呼ばれる巨石がある。そしてその近くには館跡らしきがある事から、信仰された石では無かったかとされている。その真意はわからぬが、例えば綾織地区を見ると、続石意外には何故か縄文遺跡が近くにある事から、古代人は巨石信仰をしたのだろうと漠然に思える。ただ問題は、立石という名前だ。立石は他に、綾織にもあり、また遠野の西の外れの種山にも立石という地がある。さらに立石というと地名は、全国に広がる。
鹿島出版会「蹴裂伝説と国づくり」で、阿蘇を開拓した
健磐龍命(たけいわたつのみこと)とは「立石」ではないか?と疑問を呈している。「龍(たつ)」という漢字に誤魔化されるが
「磐・岩・石」が「たつ」という名が健磐龍命ではないかとしている。これには自分も賛成票を投じたい。龍神の娘を嫁にした事から「立つ」に「龍」の漢字をあてたようにも思えるからだ。では健磐龍命が「立石」としたならば、全国に拡がる立石地名は、開拓の証としての立石という意味になるのだろうか?縄文人の巨石信仰の元、大岩に人が集まり、その地が開拓されるのではあるなら、確かに立石はその証になろう。ただまだ、その裏付けは出来ていない為に、今後の調査によるのだろう。