早池峰神社の宵宮が、2011年7月17日に行われた。普段ひっそりとしている境内が賑わっていたが、それほど人がごった返す程でも無い。逆にそれが良いというフアンも多いようだ。
神楽で有名なのは九州などでは演目の殆どが演じられ一晩中行われるというが、そういう面では遠野の神楽は物足りないのかもしれない。
普段は目にする事が無い提灯なども境内に並べられている。
境内には地域の人達による屋台が設けられ、神楽を観る人、酒を飲んで宵宮の雰囲気を楽しんでいる人様々だ。
やはりというか、この早池峰神社に来たからにはまずお参りしなければならない。神様に楽しんでもらう為の夜でもあるからだ。
普段は暗くひっそりとしている祭壇にも明かりが灯され、お祭りである事がわかる。
写真を見てわかるように、神楽を見に集まる人々はこのくらいの人数なので、観ては休み、またブラッと戻ってきては見る。人がごった返していれば、一度離れた場所に戻る事は不可能になるので、この気軽さが良いのだろう。
かがり火から出る煙で、早池峰神社境内上空にはまるで狼煙のように煙が舞い上がっていた。ある意味、神楽を知らせる狼煙の役割をしているのだろうか?
演目は年によって違うらしく、何が出るかわからないそうだ。それでも最後の権現舞だけは、決まっているよう。
神楽全体の調子と響きを聞いていると、なんとなくアフリカのネイティブの響きに似通っているような気がした。つまり血沸き肉躍るでは無いが、人間の血を滾らせる響きやリズムとは似ているのでは無いか?考えてしまった。写真中央には、毎回"かぶりつき"で観に来るという御仁がたまたま写っていた(^^;
踊り手には女性が多く、神楽面を被っているので雰囲気を出しているが、華奢なラインに目がいってしまう。
山神の顔は、やはり赤。鳥居の赤色、山神や天狗の顔色もまた赤…朱とも言うが、何故に朱なのか、今後の課題としてみよう。
「岩戸開き」でのアマテラスの面は金色だ。やはり、太陽を意識してのものだろう。
これはタヂカラヲだが、東北地方にはタヂカラヲを祀る神社は殆ど無く、唯一遠野の阿曽沼が長野県に鎮座するタヂカラヲを祀る戸隠神社に参詣していた程度だった。ただし早池峰神社にはアマテラスの影がチラつくのだが、タヂカラヲのイメージは皆無だ。確かある人が言っていたが、早池峰大神を調べるなら、これからはタヂカラヲが重要な役割を果たすと…。
「ここはどこ?」で始まる権現舞。実は、この神楽が行われる日中、大迫の早池峰神社に寄って来たが、神社の関係者曰く「ここの姫神様は、明治時代まで早池峰権現と言われていまして…。」と。権現とは仮の姿なのだが、この権現舞の「ここはどこ?」というくだりはまるで、早池峰権現が何故にこの地に連れて来られたのかを象徴しているかのようで考えさせられた…。
そして権現の大抵の顔は、この獅子頭だが、何故に獅子頭なのか、もう少し調べてみようか。いやしかし、こんな事を考えずに神楽の夜はただ、何も考えずに神楽舞を楽しむべきなのだが。。。
しかし…夜遅く帰ってきて画像を編集し寝て、朝早く起きて女子ワールドカップを観てって…キツイ(^^;でも!!!女子ワールドカップ、なでしこジャパン優勝おめでとう!!!