黄昏時に女や子供の家の外に出て居る者はよく神隠しにあふことは
他の国々と同じ。松崎村の寒戸と云ふ所の民家にて、若き娘梨の樹
の下に草履を脱ぎ置きたるまま、行方知らずなり。
三十年あまり過ぎたりしに、或日親類知音の人々其家に集りてあり
し処へ、極めて老いさらぼひて其女帰り来れり。如何して帰つて来
たかと問へば人々に逢ひたかりし故帰りしなり。さらば又行かんと
て、再び跡を留めず行き失せたり。其日は風の烈しく吹く日なりき。
されば遠野郷の人は、今でも風の騒がしき日には、けふはサムトの
婆が帰つて来さうな日になりと云ふ。
「遠野物語8」
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遠野物語で、あまりにも有名な「サムトの婆」の話を、いろいろ考えていた時がある。黄昏時、風について、梨の樹、いろいろと意味を成しそうな材料が揃っていた。サムトの婆は六角牛山の山男にさらわれたというのがわかり、六角牛山にサムトの婆が棲んでいたという岩窟など、いろいろ幅を広げたのが、この「サムトの婆」の話であった。
黄昏時とは、誰ぞ彼時であり、怪異の起こる時間帯でもあった。風を調べると、大抵は早池峯山という存在を否定できなくなり、また宮澤賢治の「風の又三郎」のイメージがダブり、越し国の「風の三郎」の伝説にも行き着いた。
更に梨には何か無いか?と、梨の樹の怪異などを調べているうちに、岩手県にいくつかの梨の付く地名を発見し、その中に「梨木平」という地名がいくつかあった。その「梨木平」は現在、岩手県内だけで4か所は確認しているが、その一つは遠野市内にあったのである。そしてだ…他地域の「梨木平」を比較し調べてみると、遠野の「梨木平」を含めて、奇妙な関連性を見つける事になった…(続く)
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