遠野の不思議と名所の紹介と共に、遠野世界の探求
by dostoev
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河童と瀬織津比咩(其の五)

河童と瀬織津比咩(其の五)_f0075075_120258.jpg

菊池照雄著「山深き遠野の里の物語せよ」に岩手県の花巻市で伝わる「傀儡坂物語」が紹介されている。これを簡単に紹介してみよう…。

大昔、亀ヶ森の蓮花田村の長が、川に登ってくる鮭が思いのほか大漁で、
その鮭を運ぶ人手が足りなくて困っていた。その時、一人の傀儡女が長い
旅を続けたのかボロボロの格好をして足取りも重く、村長の方に歩いてきた
のだと。その道は、早池峰に続く道であったが、村長はこの鮭を運ぶのを手
伝わないと、この道は通さないと言った。

そして無理やり、その傀儡女に鮭を背負わせ、何度も手荒く運ばせたところ、
無理がたたり傀儡女は倒れてしまったという。

「罪の無い私を、こんな目にあわせたからには山河の形が変わり、 この川
の流れが別の場所に変わるまで、この川上には決して鮭を登らせないから。」

と言い残し、傀儡女は息絶えたのだと。それからこの川には鮭が登る事無く、
そして傀儡女が倒れた場所を傀儡坂と呼ぶようになった。



現在は、傀儡坂とは呼ばずに、葛坂となっている。また村長のいる亀ヶ森蓮花田村というのは、やはり三女神が宿った場所が亀ヶ森で、蓮花田というのは三山に分かれる占いをした蓮池のある地の事をいう。この「傀儡坂物語」を菊池照雄は、こう解説している…。


「たぶん、早池峰山麓は、早池峰大権現の聖域の境界までが、彼女らの
 支配の及ぶ地で、この傀儡坂が両者の境であったと思われる。傀儡坂
 の悲劇は、この早池峰大権現との誓約を破り、この境の坂を通り抜け
 たためにおきたのだろう。」



この菊池照雄の考えは、間違っていると断言できる。傀儡女が誓約を破って息絶えたという話よりも、何故に鮭が遡上してこなくなったのかという方向を見据えて考えなければならなかったのだろう。

現代では、あちこちにダムが建設されて、鮭は遡上してこなくなったのだが、昔は鮭が遡上し、山間部の貴重な蛋白源となっていた。それでは何故、鮭は遡上してこなくなったのだろう?これは単純に言い換えれば、傀儡女の祟りとなる。しかし、単なる祟りではなく、早池峰の神が絡んでいる祟りと考えなければなかった。

傀儡女が東北にまで足を伸ばし、またオシラサマの起源に関わっているものと一般的には認識されている。また傀儡女は河原に住む事が多かったと云われるが、これは水辺での祭祀を行っていたと、やはり認識されているが、その祭祀は果たしてどういうものだったのか?までは謎となっている。

ただ「傀儡坂物語」で言えるのは、傀儡女は早池峰を目指して来たという事だろう。菊池照雄は傀儡女が境界侵犯をしたものだと考えていたのだが、実は体をボロボロまでにして早池峰を目指した傀儡女には、早池峰に対しての想いからの旅であったと推察される。

そこには確かに、傀儡女と早池峰の神との誓約があったのだろう。ただそれは、菊池照雄の言うところの誓約ではなく、早池峰の神と取り交わした傀儡女との純粋な誓約であったものと考える。何故なら、早池峰の神とは水神である瀬織津姫だからだ。

川辺て寝泊りしながら祭祀を行ってきた傀儡女とは、早池峰の神である瀬織津姫との誓約を守り、水辺での祭祀を繰り返しながら、旅をしてきたものだと考える。それは先に記した、傀儡女の発生が海人族である安曇からのものであるからだろう。その想いがあるからこそ、体がボロボロになってまで早池峰の麓まで旅をしてきたのだろう。

だから、早池峰の神である瀬織津姫と祭祀を通して繋がっていた傀儡女を村長が殺した為に、早池峰の神が怒って、鮭を遡上させなくなってしまったと考える方が、普通であると思う。菊池照雄の考察は、傀儡女の発生と瀬織津姫との繋がりを理解していなかった為からの考察となっている。
河童と瀬織津比咩(其の五)_f0075075_1242562.jpg

鮭を祀る神社で一番古いのが、福岡県の鮭神社となる。祭神は、彦火々出見尊鸕鷀草葺不合尊 豊玉姫尊。

古文書によれば、祭礼の日に社殿まで鮭が遡上してくるのだが、これは豊玉姫尊が御子である鸕鷀草葺不合尊の元へ遣わされるものであり、これを途中で殺すと”災い” があるとされる。ある時代、鮭はエビス信仰とも結び付いたのだが、鮭を含む魚類全般は”鱗族”として龍蛇神とも重ねられたようだ。

また、この福岡の鮭神社では、この地域で牛の病気が流行った時に、万年願として傀儡人形が奉納されたという。そこには穢祓の意識が働いてのものだったらしい。これを「傀儡坂物語」に当て嵌めて考えてみると、海神との繋がりを持つ傀儡女と、早池峰山へと遡上する鮭を途中で殺した為に、海神の怒りに触れて鮭は遡上しなくなった。つまりここでいう傀儡女とは鮭の掛詞でもあり、共通するのは、海神の使いという事であり、早池峰大神である瀬織津姫は海神との繋がりが深いのであるという裏付けにもなる。
by dostoev | 2010-11-17 12:05 | 河童と瀬織津比咩
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