毎年、8月16日に「船っ流し」と呼ばれる、魂送りが行われる。地域に密着したようなお祭りのようでもあり、楽しそうな一つのイベントでもある。画像は、流す灯篭に火を点け、流す寸前の一コマとなる。
対岸でもライトが照らされ、やはり同じ様に灯篭を流す準備ができたようだ。
そしてついに、次々と灯篭が流され始めた…。
ここで”船っこ”の登場となる。水神でもある龍を意識した作りであり、やはり竜宮思想が反映されてのものだろう。
赤いトーチは極彩色豊かで、どことなく中国のお祭りをイメージしてしまう。
赤龍は進む。この後に燃え上がるのだが、思い出すのは「トゥーランドット」の謎の一つ「血潮」だ。「燃え上がるが火ではないのは?」というトゥーランドット姫の問いは、与謝野晶子の「柔肌の熱き血潮に触れもみで寂しからずや道を説く君」に明確に表れている気がする。魂だけとなってもやはり、未だに熱き血潮が流れ、それを赤龍が運んでいるのかもしれない。。。
川を進む赤龍に火が放たれるのだが、世の中の理には火と水の融合がある。左手の「ひ」は「火」であり、右手の「み」は「水」であり、それを合わせるというのが日本の文化ともなっている。ここでも水を進む龍に火が放たれ、やはり水と火の融合が行われた。
そしてこの夜は、久々の星空が、薄曇りではあったが、顔を覗かせた。
魂を送られた日、墓地の上にも星々が輝く。
夜空の高原は、月が落ち、天の川が浮かび上がり、そこに一筋の流れ星が落ちた。。。