遠野の不思議と名所の紹介と共に、遠野世界の探求
by dostoev
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
カテゴリ
全体
民宿御伽屋HP
御伽屋・幻想ガイド
遠野体験記
民宿御伽屋情報
遠野三山関連神社
遠野不思議(山)
遠野不思議(伝説)
遠野不思議(伝説の地)
遠野不思議(遺跡)
遠野不思議(神仏像)
遠野不思議(石)
遠野不思議(石碑)
遠野不思議(追分の碑)
遠野不思議(史跡)
遠野不思議(樹木)
遠野不思議(桜)
遠野各地の滝
遠野の鍾乳洞
遠野不思議(自然)
遠野八景&十景
遠野不思議(オブジェ)
遠野不思議(その他)
遠野各地の河童淵
遠野各地の狐の関所
遠野各地のデンデラ野
遠野各地の水車小屋
遠野各地の不地震地帯&要石
遠野各地の賽の河原
遠野各地の乳神様
遠野不思議(淵)
遠野各地の沼の御前
遠野各地のハヤリ神
遠野の義経&弁慶伝説
遠野の坂上田村麻呂伝説
遠野の安部貞任伝説
遠野不思議(寺院)
遠野七観音
遠野各地の八幡神社
遠野各地の熊野神社
遠野各地の愛宕神社
遠野各地の稲荷神社
遠野各地の駒形神社
遠野各地の山神神社
遠野各地の不動尊
遠野各地の白龍神社
遠野各地の神社(その他)
遠野の妖怪関係
遠野怪奇場所
遠野で遭遇する生物
遠野の野鳥
遠野のわらべ唄
民俗学雑記
遠野情報(雑記帳)
観光案内(綾織偏)
観光案内(小友編)
金子氏幻想作品
「遠野物語考」1話~
「遠野物語考」10話~
「遠野物語考」20話~
「遠野物語考」30話~
「遠野物語考」40話~
「遠野物語考」50話~
「遠野物語考」60話~
「遠野物語考」70話~
「遠野物語考」80話~
「遠野物語考」90話~
「遠野物語考」100話~
「遠野物語考」110話~
「遠野物語拾遺考」1話~
「遠野物語拾遺考」10話~
「遠野物語拾遺考」20話~
「遠野物語拾遺考」30話~
「遠野物語拾遺考」40話~
「遠野物語拾遺考」50話~
「遠野物語拾遺考」60話~
「遠野物語拾遺考」70話~
「遠野物語拾遺考」80話~
「遠野物語拾遺考」90話~
「遠野物語拾遺考」100話~
「遠野物語拾遺考」110話~
「遠野物語拾遺考」120話~
「遠野物語拾遺考」130話~
「遠野物語拾遺考」140話~
「遠野物語拾遺考」150話~
「遠野物語拾遺考」160話~
「遠野物語拾遺考」170話~
「遠野物語拾遺考」180話~
「遠野物語拾遺考」190話~
「遠野物語拾遺考」200話~
「遠野物語拾遺考」210話~
「遠野物語拾遺考」220話~
「遠野物語拾遺考」230話~
「遠野物語拾遺考」240話~
「遠野物語拾遺考」250話~
「遠野物語拾遺考」260話~
「遠野物語拾遺考」270話~
「遠野物語拾遺考」280話~
「遠野物語拾遺考」290話~
「現代遠野物語」1話~
「現代遠野物語」10話~
「現代遠野物語」20話~
「現代遠野物語」30話~
「現代遠野物語」40話~
「現代遠野物語」50話~
「現代遠野物語」60話~
「現代遠野物語」70話~
「現代遠野物語」80話~
「現代遠野物語」90話~
「現代遠野物語」100話~
「遠野妖怪談」
「闇・遠野物語」
遠野小学校トイレの花子さん
遠野小学校松川姫の怪
遠野小学校の座敷ワラシ
菊池氏考
佐々木氏考
クワガタと遠野の自然
安倍氏考
阿曽沼の野望
遠野・語源考
河童狛犬考
飛鳥田考
遠野色彩考
遠野地名考
ゴンゲンサマ考
五百羅漢考
続石考
早池峯考
六角牛考
七つ森考
羽黒への道
動物考
月の考
「トイウモノ」考
小松長者の埋蔵金
遠野七観音考
鯰と地震
三女神伝説考
早池峯信仰圏
河童と瀬織津比咩
狐と瀬織津比咩
勾玉の女神
橋姫と瀬織津比咩
平将門と瀬織津比咩
狼と瀬織津比咩
鈴鹿権現と瀬織津比咩
母子信仰と速佐須良比賣
七夕と白鳥
来内の違和感
瀬織津比咩(イタリア便り)
水神と日の御子
年越しの祓の女神
「七瀬と八瀬」
鉄の蛇
荒御魂
閉伊氏の正体
早瀬川と白幡神社
瀬織津比咩雑記
岩手県の瀬織津比咩
古典の世界
「宮木が塚」
「蛇性の淫」
「白峰」
「吉備津の釜」
「菊花の約」
「青頭巾」
「浅茅が宿」
「徒然草」
「源氏物語」
「枕草子」
わたしの怪奇体験談
よもつ文
遠野の自然(春)
遠野の自然(夏)
遠野の自然(秋)
遠野の自然(冬)
遠野の夜空
以前の記事
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
お気に入りブログ
パチンコ屋の倒産を応援す...
ゲ ジ デ ジ 通 信
宮  古  物  語
民宿御伽屋
不思議空間「遠野」別館
ひもろぎ逍遥
jun-roadster
リティママ の日々徒然
世に倦む日日
JUNJUNの落書き帳
外部リンク
最新のコメント
ありがとうございます、息..
by soma0506-yca at 10:17
soma0506-yca..
by dostoev at 21:11
観月祭の記事拝見させて頂..
by soma0506-yca at 10:41
下記のURLは、早池峯神..
by dostoev at 18:41
この早池峯神社山門の神像..
by dostoev at 18:39
数十年前に、旅の手帳とい..
by soma0506-yca at 06:56
doronko-ton..
by dostoev at 15:59
駒木の西教寺の開山年代が..
by dostoev at 15:58
お邪魔します。 インパ..
by doronko-tonchan at 15:30
天台に始まるという駒木の..
by 鬼喜来のさっと at 14:18
最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


石立つ神

f0075075_13204428.jpg

遠野の光興寺に、「瘧おろしの夫婦石」という石が、藪の中に立っている。古老によれば、この石に付着した苔を煎じて飲めば、薬効があったと伝えられていたそうだ。それと似た様なものが松崎に「無字碑」と呼ばれるものがあり、石碑の様に見えるが、文字は何も刻まれていない。共通するのは、「瘧病(おこりやまい)」を治すというもの。瘧病とはマラリアの事で、現在の遠野の街がまだ人が住まない頃はち、尾瀬みたいな湿地帯だったと云われる。その為、蚊を媒介とする病が多く発生していたのだろう。
f0075075_13291494.jpg

f0075075_1324621.jpg

無字碑は現在、寄り添ってあった古木も朽ち果て切り株だけとなり、その古木の支えが無くなった為か、今にも倒れそうなのをどうにか維持している。
f0075075_13284237.jpg

ところで「延喜式」「和妙抄」「少名彦薬根(スクナヒコナノクスネ)」という薬草が記されている。これは別に「岩薬(イワグスリ)」とも「石斛(セッコク)」とも呼ばれる。画像は、ウィキペディアから。

さて少彦名命だが、薬の神としても有名だ。遠野の程洞神社跡には以前、宮家の人間が住みつき、薬師如来を信仰し、通常の医療行為に信仰の力も加えて、庶民の怪我や病気を看てきたという。その薬師(やくし)は薬師(くすし)でもあるのだが、その根源は少彦名命に後から薬師信仰が重なった為であるようだ。「古事記」の一節に、下記の様な歌がある。

この御酒は わが御酒ならず 酒の司(くしのかみ) 常世にいます

石立す 神寿き 寿き狂ほし 豊寿き 寿きもとほし 献りこし御酒ぞ 

乾さず食せ ささ


酒を「くし」と読んでいる事から、古代は酒を薬と考えていたようだ。現実としても、ほどほどの酒は薬として認識される場合もある。また平安時代に編纂された「日本文徳天皇実録」にも少彦名命の話がある。それは、海岸に怪しい二つの石が立ったので、神懸りの者に聞くと「自分は大己貴命、少彦名命である。民を救う為にやってきた。」と述べた。「古事記」の歌にも「石立す」と記されている事から、少彦名命は石立つ神であるようだ。

先に紹介した少名彦薬根という薬草も、別名が岩薬というのも岩に着生する性質を持つ薬草の為であった。ここで重要なのは、石に着生するという事。そして、その岩は立っているという事が重要。少彦名命は"石立つ神"として認識されていたよう。つまり、立石か。光興寺の石に付いた苔を煎じて飲めば薬効があったと伝えられるのは、立った石である為に、その石そのものが神と認識されたのだと考える。松崎の石などは「無字碑」と云われるが、要は石碑では無く、神として認識された石であったろう。その神と認識された石だからこそ、その石に付いた苔を煎じて飲めば薬効があると信じられたのだと思う。松崎の石も、光興寺の石も、どちらにも文字が刻まれていないのは、人為的な石ではなく、神が降臨した自然石であると信じられたからだろう。
# by dostoev | 2017-09-29 15:10 | 民俗学雑記 | Comments(0)

秋の穏やかな天気の中で

f0075075_193239100.jpg

遠野全体が、黄金色に色付いて来た。まだ青い田んぼもあるものの、黄色が目立ってきているのがわかる。早いところでは、既に稲刈りが終了しているところも。
f0075075_19343474.jpg

春先に、水が引かれた田んぼに青々しい苗が植えられた頃は、春の新しい新鮮な感覚を与えるけれど、夏が終わり秋になりつつある時期に、稲が黄色く色付いてくると、遠野全体が穏やかな雰囲気になって来る。
f0075075_1937164.jpg

収穫の秋は近付いている。
f0075075_1938914.jpg

黄色く色付いた田んぼの周りには、花が咲き乱れている。黄色い花と、黄色い蝶。
f0075075_19385658.jpg

赤とんぼさえも、黄色く色付いて見える。
f0075075_19394025.jpg

全体が白いモノトーンの世界になる冬の前の、様々な色が燃え盛る季節になる。
# by dostoev | 2017-09-26 19:42 | 遠野の自然(秋) | Comments(2)

高清水展望台への道が通行止め?

f0075075_11404937.jpg

高清水展望台への入り口に、画像の様な看板が立っていた。この前の大雨の影響で、道路が崩落したようで、通行止めとなっている。取り敢えず、行って見る事にした。
f0075075_11424060.jpg

高清水の中腹辺りにも、やはり同じような看板があった。しかし、脇には車一台分進める空間があり、取り敢えず行って見た。
f0075075_11454378.jpg

どうやら道路の崩壊現場は、画像のところだけらしい。
f0075075_11441581.jpg

大型トラックならどうかだが、普通乗用車ならじゅうぶん通れるよう。つまり、片側通行になっている程度と思って良いのか。ただ「通行止め」の表示があるので、個人の見解を勝手に述べるわけにもいかないのだが…。
f0075075_11484130.jpg

久々に日中に来て見た高清水展望台の眺めからは、遠野盆地が黄金色に色付いてきたのがわかった。
# by dostoev | 2017-09-26 11:50 | 遠野情報(雑記帳) | Comments(0)

デススター

f0075075_1955888.jpg

昨夜の月光を見て、何かに似てると感じていた。それが映画「スターウォーズ」のデススターによるレーザー攻撃だったと、後から思い出した。元画像の明るさを少し強調してみると、やはりデススターぽく見えると感じるのは、自分だけ?(笑)
f0075075_206150.jpg

取り敢えず、本物のデススター攻撃画像を拝借してきた。まあ、なんとなく…(^^;
# by dostoev | 2017-09-25 20:02 | よもつ文 | Comments(0)

月光の夜

f0075075_21453894.jpg

19時56分、月の入りの時間に合わせて撮影してみた。西側の街の灯りで、月と共に天の川がぼんやりと屹立して見える。
f0075075_21472796.jpg

月光は、真っ直ぐ街に降り注いでいるように見える。
f0075075_21481339.jpg

何故か今夜の月は、自ら発光しているかのような月に感じた。
f0075075_21491889.jpg

月が雲に沈みながらも月光は、街へ槍を突き刺しているかのよう。
f0075075_21514981.jpg

そして本当に、沈む寸前の月。
f0075075_21522251.jpg

月が沈み切り、天の川が際立ってきた。
# by dostoev | 2017-09-24 21:53 | 遠野の夜空 | Comments(0)

上郷観光ロード(旧国道283号線)

f0075075_19444925.jpg

遠野祭りは、買い物以外に外に出る事が無かったので、全く写真を撮っていない。そして泊り客の中にも遠野祭りじゃなく、純粋に遠野観光に来た客もいるので、祭があったので意外でしたという客もまた居た。その客を連れて、観光マップとは違う遠野のガイドを駆け足でしてきた。今回は、旧国道283号線沿いの上郷町観光だった。全ては行けなかったが、それなりの箇所には足を向ける事が出来たと思う。
f0075075_1949482.jpg

まず「遠野物語」にも登場する神出鬼没であった"旗屋の縫"が利用したという風穴。手をかざすと、ヒヤッとした空気が吹き出てくる。
f0075075_19505618.jpg

f0075075_19513445.jpg

f0075075_19515763.jpg

次は、森の下観音堂。いくつかの観音像とオシラサマが祀ってある。
f0075075_19531375.jpg

f0075075_19535790.jpg

次は「遠野物語拾遺36」に紹介される、神域であるトンノミの森と泉。
f0075075_19552128.jpg

次は、坂上田村麻呂伝説の地でもあり、川の根源の石がこの樹木の下に潜り込み、水を湧き出す様になったという神秘の地。
f0075075_19594178.jpg

f0075075_2001567.jpg

途中、今から30年前、牛のように巨大な熊が出たと騒がれた、朽木が沈む神秘的な砂防ダム湖を眺める。台風の後なのか。いや、今年は雨量が多かった為か、ここまで満水になっている状態を見た事が無かった。
f0075075_19585137.jpg

そして、南部名勝となっている片岩。ここは宮沢賢治「シグナルとシグナレス」で夜明けの描写が記されている。
f0075075_2043224.jpg

f0075075_2045126.jpg

そして再び、坂上田村麻呂伝説の地。戦に勝利した後、この岩窟に観音を祀った。
f0075075_206143.jpg

f0075075_2063446.jpg

f0075075_2064922.jpg

巌窟は、一ヶ所だけではない。
f0075075_208911.jpg

f0075075_2082875.jpg

巌窟に祀ってあった観音像は腐食が酷いので、後から観音窟のずっと手前に、沓掛観音堂を建て、新たな観音を祀った。観音窟の帰りに寄ってみた。
f0075075_20111956.jpg

そして帰りは、少し道を外れて、人気の荒神様経由で帰った。これでも結構、満足してくれたようだ。上郷方面も、かなり見どころがあるので、観光客を案内したい場所ではある。
# by dostoev | 2017-09-18 20:13 | 御伽屋・幻想ガイド | Comments(2)

久々の夜ガイド(熊探訪)

f0075075_7512020.jpg

昨夜は、久々の夜ガイド。最近、夜ガイドを希望される方がいなくて、一ヶ月ぶりで夜の遠野を案内した気がする。ただ、今回ガイドしたお客さんは、過去に2度も案内したお客さんなので、どこへ行こうかと思案していたが、動物が好きと言う事から「熊を見せてあげたい」となり、荒川高原へと行ってきた。

鹿は無数に登場し、他にタヌキやハクビシン、アナグマも。そして、オマケにコウモリと猫2匹。車が進むにつれて霧が深くなってきたら…いた!熊が。それも2頭。車で追い詰めて、道路脇に逃げたので、車を停めて車外に「行くよ」と言ったら、怖がらずに素直について来たお客さんだった。
f0075075_8145619.jpg

ライトを照らし熊の行方を確認したが、どうやら遠くへ行ったようだ。そのまま霧を背景に影を映しだして、記念撮影会となった。
f0075075_8214341.jpg

耳切山から荒川高原へと抜けたのだが、耳切山には殆ど霧が無く、荒川高原に差し掛かってからの霧だった。
f0075075_8251667.jpg

合間に霧が晴れているところもあった。やはり車外に出て空を見上げると、満天の星で、肉眼でも天の川がクッキリ見える。「私、目が悪いんで。…あれは星雲ですか?」と。どうやら昴の事を言っているようだ。今のカメラは便利で、撮影したものをカメラのモニターで拡大して見せる事が出来る。住んでいる環境からは、昴が見えないらしく、初めて肉眼で昴を確認したという。

とにかく今回は、熊2頭を見る事が出来、綺麗な星空と、霧の幻想的な情景を堪能したらしく、満点の夜遠野だったようだ。
# by dostoev | 2017-09-16 08:40 | 御伽屋・幻想ガイド | Comments(0)

一の渡

f0075075_7561368.jpg

遠野の土淵に「一の渡」という地名がある。一の渡があったら、二の渡は?という声も聞こえてきそうだが、何故か二の渡は全国的にも、まずない。その代わり一の渡は、全国でも見付ける事の出来る地名である。「渡」というと川渡し、もしくは渡り鳥などの旅や、その場に居付かない事を意味する場合があるが、この遠野の一の渡は、小烏瀬川と米通川と琴畑川の合流地でもある事から、やはり川に関する地名だと思われる。

この一の渡の先は、不動岩という地名となっている。不動岩・不動の滝など「不動」の付く名前は、山伏が金鉱脈を探して開発した地域に、大岩や滝があった場合、そういう名前を付けている。つまり古代の土淵に、山伏が入り込んで開発した地域であると理解できる。この一の渡から琴畑方面へ向かうと、やはり山伏の修行場である鍋割がある事からも、この辺の地域は川沿いに、山伏の色合いが濃く出ている場所だとも云える。
f0075075_9264062.jpg

花巻市大迫側の早池峯の山懐に「一の路権現」という早池峯大神を祀る地があるが、やはり「二の路権現」は無い。調べると「イチ」は漢数字の「イチ」という意味の他に、今では認識されていない古くから日本に伝わる意味が「イチ」にはあった。
f0075075_15595515.jpg

沖縄や鹿児島の民間霊媒師を「ユタ」と言うが、それはどうやら「イチ」の転訛であるようだ。「イチコ、イタコ、イタカ」は全て「イチ」の変化であり、「イチ」とはシャーマンと同義であるようだ。関連する地名に、一の瀬、市ヶ谷、一の谷などがあるが、これらは全て水に関する地名にもなっている。つまり一の渡は「イチ」という呪術師、もしくは山伏が管理する禊場であるか、川原の祭祀場であったと思われる。となれば大迫の一の路権現は、イチの管理する山の祭祀場という事になろう。上の画像は、安倍晴明の川原での祭祀。
f0075075_1622099.jpg

f0075075_1641267.jpg

よく路が交わる辻などは霊界の入り口、もしくは境界とされる。それは、川も同じとされた。この土渕の一の渡は、琴畑川・小烏瀬川・米通川の合流地でもある。つまり落合であり、落合は死人と出逢うという俗信もある。この地は去年、台風の被害が酷い場所でもあった。その場所には、川を見下ろす様に水神の碑があり、どこか霊的な印象を与える場所でもある。

「蜻蛉日記」の巻末歌集に下記の歌がある。

みつせ川 浅さのほども 知られじと 思ひしわれや まづ渡りなむ

みつせ川 われより先に 渡りならば みぎはにわぶる 身とやりなりなむ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「みつせ川」とは、「三途の川」を云うのだが、別に渡る瀬が三つある為に三瀬川とも云う。まさに、この一の渡の地は、三つの瀬を渡り禊をし、祭祀をした「みつせ川」ではなかったか。
# by dostoev | 2017-09-15 16:38 | 遠野地名考 | Comments(0)

鍋割

f0075075_1254972.jpg

この地方では清水のハヤリ神が処方々に出現して、人気を集めることが
しばしばある。佐々木君幼少の頃、土淵村字栃内の鍋割という所の岩根
から、一夜にして清水が湧き出てハヤリ神となったことがある。

                   「遠野物語拾遺44(抜粋)」

f0075075_127720.jpg

「遠野物語拾遺44」にハヤリ神として紹介されている鍋割だが、まるで佐々木喜善の幼少時代に発見された場所の様に表現している。しかし、この鍋割の地は阿曽沼以前に高野山系の山伏が直接修行に来ていた修行の神聖な場所であったとされている。それを訴えるか様に、今でも鍋割の地には、上の画像でわかる様に「修験道場跡」という石碑が建てられている。

ところで高野山系の山伏という事は、真言系であろう。東の天台、西の真言と云われた様に、関東から東は天台宗が布教してきた地であった。早池峯妙泉寺の建立時期は斉衡年中(854年~857年)とされ、天台宗の慈覚大師円仁が創建したとされている。「早池峯妙泉寺文書」によれば、当初早池峯妙泉寺を支配していた天台宗から真言宗に移り変ったのが、大治二年(1127年)と記録されている。

この鍋割には別に、武蔵坊弁慶の弟子の山伏がこの地に坊舎を建て、修行したとも云われている。弁慶の弟子というからには武蔵坊弁慶の生きていた年代に近いのだろう。武蔵坊弁慶の生まれた日は不明らしいが、死んだとされる文治5年(1189年)と早池峯妙泉寺の支配が真言宗の支配になった頃と重なる。ただ、武蔵坊弁慶は比叡山の僧であったと伝えられる事から、天台宗であったのだろう。この辺りは微妙なのだが、鍋割が真言宗系山伏の修行場となったのが、早池峯妙泉寺の支配が真言宗に変った頃と考えて良いのではなかろうか。そして修行の場であったのならば、「遠野物語拾遺44」で紹介される以前に、水は涌き出て流れてた筈である。鍋割では水分神を祀っている事から、かなり昔から分水嶺であったと思われる。何故なら、鍋割の山神神社の場所だけでなく、他にも小さな沢が流れているからだ。
f0075075_13103949.jpg

ところで「鍋割」とはどういう意味だろうか?調べると、鍋割山というのが全国にいくつかあるが、その由来が鍋を半分に割った地形だとしている。もしくは「滑岩(なめいわ)を割った」が転訛した、と云うものあるようだ。岩手県花巻市には鍋割川があり、アイヌ語で「冷たい水が生れる所」と、アイヌ語説を採用している。確かに遠野の鍋割は「遠野物語拾遺44」にも登場し、水が涌き出たハヤリ神ともされた。だがそれならば、岩手県だけでなく、東北各地に多くの"鍋割地名"がなければならないのだが、それが殆ど存在していない。恐らく岩手県という事もあってか、金田一京助から広まった「何でもアイヌ語説」に影響されたのだろう。
f0075075_16542632.jpg

佐々木君自身も右のチタノカクチのハヤリ神に参詣した。行って見ると鍋の
蓋に種々の願文を書いて奉納してあった。俗諺に、小豆餅とハヤリ神は熱い
うち許りと言い、ハヤリ神に鍋の蓋を奉納するのは、蓋をとって湯気の立ち
登る間際の一番新しいところという気持だそうな。

                      「遠野物語拾遺48」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鍋割がハヤリ神としても存在したが、偶然かどうか「遠野物語拾遺48」に鍋蓋の話が登場している。牧田茂「鍋蓋考」では、鍋に蓋をする事によって、鍋の中の霊(たま)が抜け出る事を防ごうとしていたとある。そして逆に、鍋の中に邪悪なものが侵入しないようにした為であろうという事らしい。実際に岩手県では「風呂に入った後、蓋をしないと幽霊が入る」という俗信があるほどだ。逆に言えば、鍋そのものが霊的な内包物を有する器という事か。

遠野の笠通山を、鍋、もしくはお椀を上から被せたような山だと表現されるが、全国にいくつかある鍋割山は、その表現に近い。ただし、この遠野の鍋割の地形が鍋の様な形をしているかどうかは微妙である。遠野には別に"鍋倉山"という山があるが、それは鍋の形をした倉という概念が潜んでいる。山は山伏の考えによれば、鉱物を内包した倉でもあるとされた。早池峯の中腹に御金倉という岩があるが、同じ名の岩が白山にもあり、山伏が名付けたものである。
f0075075_17442516.jpg

遠野の鍋割には、山神を祀る山神神社がある。山伏は東北に於いて、鉱物…つまり金を探しに来ていた。始閣藤蔵も、金が見つかったらお宮を建てると、早池峯の神に誓った。山は、鉱物を内包する鍋の様な器だと考えるべきである。その鍋が割れるとは、蓋も出来ない状態になる事になる。つまり山の内包物が漏れる事を意味するのだろう。ハヤリ神としての鍋割は、まさにその状態になったという事か。千疋狼の話になどから、正体がばれる事を「鍋が割れる」という表現をする。それは同時に、山の内包物の正体がわかる事にも繋がると思う。鍋割が修験の修行場であったとの事だが、恐らく遠野の山を探るにおいての前線基地の様なものであったのかもしれない。
# by dostoev | 2017-09-14 18:02 | 遠野地名考 | Comments(0)

遠野不思議 第八百六十六話「下照姫神社」

f0075075_174299.jpg

成立年代が不明の下照姫を祀る神社。別当に聞いても、かなり古くから祀られていたと云う。途中から稲荷神社が合祀された為、現在は二柱の神社となっている。
f0075075_17441490.jpg

下照姫を祀る神社は他に、五日市の倭文神社だけであり、かなり珍しい。
f0075075_17451212.jpg

下照姫は「古事記」などの登場するが、その原像は謎に包まれているようだ。「記紀」において、卑弥呼の原像を元に、天上界では天照大神、下界では下照姫だという説もある。また出雲では、天甕津姫は、高姫であり、滝姫という、全ては同一神であったが、その高姫が下照姫の異称ともされている。ただ気になるのは、この下照姫の祀られる地は、水が多く集まる地であり、近くには八坂神社が祀られている事から、一つの仮説が成り立つが、ここで展開する気はない。
# by dostoev | 2017-09-13 17:52 | 遠野各地の神社(その他) | Comments(0)