遠野の不思議と名所の紹介と共に、遠野世界の探求
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<   2014年 08月 ( 18 )   > この月の画像一覧

又一の滝行脚

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早池峯に思い入れのある客は、やはり早池峯神社と又一の滝へ行きたいという希望が多い。早池峯神社まではバスでどうにか行けるが、その奥にある又一の滝までは、なかなか行けないのが現状である。また何となく道がわかっても、なんとなく不安になるのが観光客でもある。そういう中、午前中に3人の観光客を連れて、又一の滝へと行ってきた。画像は、又一の滝へ行く遊歩道の入り口で、その手前が馬留という駐車場になっている。
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途中、又一の岩戸と呼ばれる岩壁の付近が土砂崩れで、遊歩道が塞がれているが、歩きであるからその上を乗り越えるだけでいい。
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最近、雨が多かったせいか、滝の流れ落ちる水は二股に分かれ、水量はじゅうぶんだった。少ない時は、片側だけ流れるのが又一の滝。そういう時は、寂しいと思ってしまう。この又一の滝までの遊歩道は、程よい散歩コースである為、行った事の無い人は、是非に行って欲しい場所ではある。
by dostoev | 2014-08-31 12:59 | 御伽屋・幻想ガイド | Comments(0)

「早池峯神社 観月祭(月の夜に舞う神々)」

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満月には1日早い9月8日に、早池峯神社で観月祭が行われると云う。平日の月曜日の夜19時からだというのも、月曜日の月にかけているのだろうか?

第一部    ししの座(しし踊り)
   
         虎の座(虎舞)

         天女の座(神楽)


第二部    Cosmys(歌と演奏)

         神楽と舞(いちいの会)

         観月の調べ



上記の様な二部構成になっているようだが、第一部は既存の団体の饗宴だろうが、第二部に関しては、どんな演奏であり、歌であり、舞なのかは直接観ないとわからないだろう。とにかく見る価値はあると思うので、都合が付けば是非行きたいものだ。
by dostoev | 2014-08-31 12:29 | 遠野情報(雑記帳) | Comments(0)

妖怪登場(影遊び)

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二人の観光客を連れて白望山方面へと行ってきた。途中、鹿が多数に、道路で一人遊びしている小熊が登場し、初めて野生の熊を観て喜んでいるようだった。そんな中、霧が濃くなったので定番の影遊びをする事にした。巨大な影は、まるで見越し入道か進撃の巨人か・・・。
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とにかく今回は、巨大な影に拘ってみた。
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ところが連れて行った一人の観光客の影をよく見ると、まるで人間のソレとは違う形をしている。妖怪というものは、人間の姿に化けたとしても、影がその本体を表すというが・・・もしかして連れて行った一人観光客とは、人間では無かったのか?(^^;
by dostoev | 2014-08-30 23:54 | 御伽屋・幻想ガイド | Comments(0)

子猫の貰い手募集します。

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生後1か月(7月21日生れ)になった、オス猫2匹の貰い手を募集してます。もう二匹で、じゃれて遊んでいます。
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当初は色がくすんだシャムネコかと思っていたけれど、だんだん色が濃くなって、今では虎毛混じりの黒猫になりました。
by dostoev | 2014-08-27 07:04 | 民宿御伽屋情報 | Comments(0)

「遠野物語拾遺208(猫に化けた狐)」

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つい近年の事である。小国村で二十二になる男と十八歳の若者と、二人づれで岩魚を釣りに山に入った。その川の河内には牛牧場の小屋があるから、そに泊るつもりにしてゆるゆると魚を釣り、夕方にその小屋に著いて見ると、かねて知合いの監視人は里に下っていなかった。はあこの小屋には近頃性悪の狐が出て、悪戯をして困るという話をしていたが、さては大将おっかなくて今夜も里に下ったなと、二人で笑いながら焚火をして、釣って来た魚を串に刺して焼きながら、その傍で食事をしていた。すると向うの方で可愛らしい猫の鳴声がする。狐が出るなどという時には、たとえ猫でも力になるべから呼んで見ろといって、呼ぶとだんだんと小屋に近づいて来て、しまいに小屋の入口から顔を出した。小さな可愛らしいぶち猫であった。招ぎ込んで魚などを食わせて背中を撫でてやると、咽をころころと鳴らしている。今夜はどこへも行くじゃないぞと、そこにあった縄を取って猫にワシコに掛けて小屋の木に繋いでおくと、食ってしまってから出て行こうとして、色々と身をもだえてあばれる。年上の方の男はこの恩知らずと言って、腰からはずしておいた鉈を取って、猫の肩先を切ったところが、縄まで一しょに切れて向うの藪に遁げ込んでしまった。一方の若い者が言うには、猫は半殺しにすると後で祟るものだというから、しっかり殺すべしと。そこで二人で出かけて竹鑓と鉈とで止めを刺して、それを縄で結んで小屋の口に釣るしておいて寝た。翌朝も起きてその猫を見て冗談などを言っていたのだが、そのうちに外から監視の男が入って来て、やあお前たちはこの狐を殺してくれたか。本当に悪い狐で、どんなにおれも迷惑をしたか知れないと言った。なに狐なものか、あれはとぺえっこな(小さな)ぶち猫だと言って、若い衆は小屋から出て見ると、それがいつの間にか大きな狐になっていたという。これは土淵村の鉄蔵という若者の聞いて来た話である。

                                                  「遠野物語拾遺208」

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この話もまた、その当時の遠野人の動物に対する残虐性を示す話であるのか。正直、猫を飼っている身としては、猫が恩知らずだからといって簡単に刃物で切り付ける行為そのものが信じられない。ましてや猫というものは犬と違い、ある意味恩知らず的な性質でもある。犬は紐で繋がれても大人しくしているものだが、猫というものは、紐に繋がれるのが嫌いな動物である。その事を知ってか知らずか、二人の若者の、そのような言動と行為には眉をひそめてしまう。

ところで、陰獣は祟ると云われ、それに当て嵌まるのが狐であり蛇であり、猫である。陰陽五行での陰とは女性を意味する事から、狐・蛇・猫というものが人間に化ける場合は女性となっているのも、執念深い陰獣と云われる由縁である。その陰獣としての系統が同じ為なのか、狐が猫に化けるのも、狐が女性に化けるのも容易であるのだろう。祟るというものも、陰獣ならではで、それは江戸時代に流行った怪談話をみても祟るのは陰獣である女性ばかりである。その根源は「古事記」の伊弉諾と伊邪那美の話で、「見ないでください。」と願う伊邪那美との約束を破り、黄泉津大神となった伊邪那美に追われるのも祟りの一つである。この「古事記」の話が昔話に反映され、「鶴女房」しかり「雪女」しかり、女性との約束を破るのは男性の相場となり、女性は常に正体を隠す存在と定着してしまった。現代においても化粧で正体を隠す女性であるが、その化粧の根源もまた「今昔物語」の話の中で厠に入った女性が化物になって出てきた話に由来する。それから厠でありトイレを化粧室というのは、女性が化けた事によるものであり、それは今でもトイレで化粧直しをする女性に向けられる用語である。
by dostoev | 2014-08-26 07:34 | 「遠野物語拾遺考」200話~ | Comments(0)

「エミシの国の女神」の作者死去

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「エミシの国の女神」を書いて、世に早池峯の神を知らしめた著者、風琳堂出版の菊池展明氏が、2014年8月23日に永眠され、24日に葬儀が執り行われました。奇しくも同日、早池峯神社での結婚式が行われた日。一つの誕生と惜別が同居した日でもありました。わたしは両方に縁があり、結婚式と葬式の両方に顔を出し、改めて早池峯の神の縁の前に流れる人の灯を見た気がしました。

とにかく、菊池氏の瀬織津比咩という神名を世に知らしめた功績は大きかった。愛知県に住んでいた菊池氏が、早池峯の女神が鎮座する早池峯の山懐で永眠についたという事は、早池峯大神である瀬織津比咩に、人がその想いを伝え、神がその想いを受け取ったのが昨日という日なのかと思えました。菊池展明氏、ゆっくり休んでください。
by dostoev | 2014-08-25 05:20 | 遠野情報(雑記帳) | Comments(0)

遠野早池峯神社狐の嫁入り

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早池峰の神の縁で結ばれた男女二人の結婚が、今日2014年8月24日に早池峯神社で行われた。新郎新婦共に、地元の人間では無かったが、逆にそれが面白いと互いの両親も賛同したようであった。現在の早池峯宮司になってからの婚姻の儀式も、過去に二組程度しか無かったようで、それが地元民で無い同士の婚姻は、遠野でも話題に上っていたようであった。
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ただ狐面と赤い番傘は自分が用意したもので、式が行われる寸前に花嫁に被ってもらい撮影したものだった。ただし狐面を被っての撮影は、かなり以前に頼んでいたもので、予定通りでもあった。
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by dostoev | 2014-08-24 20:03 | 遠野情報(雑記帳) | Comments(0)

「遠野物語拾遺269(瓢箪)」

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この地方ではよく子供に向って、おまえはふくべに入って背戸の川に流れて来た者だとか、瓢箪に入って浮いていたのを拾って来て育てたのだとか、またはお前は瓢箪から生れた者だなどと言うことがある。

                                                    「遠野物語拾遺269」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
瓢箪(ひょうたん)の事を、遠野ではふくべと言う。この話はよく、悪い事をした子供に向って、橋の下から拾ってきた子供だから、悪い事をすると再び同じ場所に捨てて来るなどと言い、子供の悪さを戒める効果を狙ってのものである。ただ、瓢箪といえば瓢箪から生れたという伝承は、古代中国や朝鮮半島にも見受けられる。本来は、そちらから伝播されたものが遠野まで辿り着いたものと思える。例えば有名な「西遊記」で、金角大王、銀角大王が持つ瓢箪に吸い込まれ、再びる話があるが、それは瓢箪が人間を吸い込み、再び産み出す器であるという事。日本に点在する前方後円墳もまた瓢箪の形を表し、死人が再び復活する事を願って造られたと云われる。

千成瓢箪といえば豊臣秀吉だが、稲葉山城攻めの時に城に潜入。そして薪小屋に火を放ち手柄をたてた時、城兵を倒した鎗先に、腰から下げていた瓢箪を巻き付け、天狗岩に登って大きな声で勝鬨を上げたという。それから秀吉は瓢箪を馬印に決め、戦で勝つごとに瓢箪を増やし、いつの間にか沢山の瓢箪が集まり、千成瓢箪となったそうな。瓢箪が生命の象徴でもあるなら、千成瓢箪は多くの命の証でもある。つまり戦に勝利し、仲間が多く生き残ったという事であろうから、部下の命を護る意味から千成瓢箪を採用したのではなかろうか。
by dostoev | 2014-08-20 18:25 | 「遠野物語拾遺考」260話~ | Comments(0)

妖怪の通り道

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常光徹「妖怪の通り道」には「なめら筋」とも呼ばれる妖怪の通り道が紹介されている。その中に、妖怪の通り道にポンプ場とそれを管理する為の宿直室が作られ、5人の職員が交代で泊まっていたが、毎晩うなされるような怪異が発生したのだと。その妖怪の道は地域によって呼び名が異なり、魔ドウ、魔ドウ道、ナワメ、縄目の道、ナワメノスジ、マショウミチ、マドノミチ、ナマメスジ、ナメラスジなどと様々あるようだ。

例えば奄美大島では「山の峰の真ん中、筋道は神の通り道」とされ、その道筋は避けて休むのだと云う。これは神社の境内を歩く時は、真ん中は神の歩く道であるから、真ん中は避けるのと同じ考えから来ているのだろう。ある説では、神社の往来をスムーズにする為に作られた説だというものがあるが、こうして真ん中の道は神の道だという伝承もある事から、恐らくその起源は古く、後から往来をスムーズにする為という説が発生したのではなかろうか。
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上記で紹介した妖怪の通り道の発生は、未だに定かでは無いようだ。切れ目なく続く道に人々は何か特別な心意を抱いたのではなかろうかと著者は書き綴っているが、それは土地を左右に分ける一筋の中央線で、よく言われる境界の怪異と同じものではないかと考えているようだ。縄と境界で思い出すのは、小野重朗「十五夜綱引きの研究」だ。この綱引きの習俗は殆ど九州で行われ、他の部落と綱引きをするようだが、十五夜に行われる事から、五穀豊穣に関する儀式でもあるようだ。ただ綱引きの綱は、蛇や龍神と見立てられている事から、その根底にはやはり古代蛇信仰があるのだろう。今では儀礼的になり、初めから決められている方が勝つ事になっているが、凶作・不作は部落の生死に関わる事であろうから、以前は必死な争い事になっていたのだろう。その争いをやめる為に、いつしか毎年交代に勝つ部落を決定したのだと思われる。この綱引きの習俗は農事に関わるのだが、その綱自体が蛇であり、ある意味綱が蛇の道を示しているかのようだ。つまり、勝った方に水神でもある蛇の御加護向うという事になるのだろう。

その蛇の道で思い出すのが、蛇神である三輪山伝承である。活玉依比売の前に突然立派な男が現われて、二人は結婚した。そして活玉依比売は、すぐに身篭ってしまう。不審に思った父母が活玉依比売を問いつめたところ、名前も知らない立派な男が夜毎にやって来る事を告白した。父母は、その男の正体を知りたいと思い、糸巻きに巻いた麻糸を針に通し、針をその男の衣の裾に通すように教えた。翌朝、針につけた糸は戸の鍵穴から抜け出ており、糸をたどると三輪山の社まで続いていた。これは「日本書紀」では倭迹迹日百襲姫がやはり、三輪山の大物主の正体が蛇と知って驚いて、箸でホトを刺してしまい死ぬ話となっている。活玉依比売の伝説からすれば、一筋の糸が蛇の道を示している最古の話であろう。蛇とは狐や猫と並ぶ陰獣でもあり、人間を祟る存在でもある。倭迹迹日百襲姫が箸デホトを刺して死んだのも、約束を破った祟りとして考えて良いだろう。
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ところで、遠野にもそういう道を聞いた事がある。かみさんの以前に住んでいた住まいが、そういう通り道であったそうだ。毎晩、霊の類が通り過ぎて行き、怖い思いをしたというが、確かに周囲には寺社が乱立している為に、霊の通り道になったのだろうか。実話に基づく永久保貴一の漫画に、やはり奈良県の団地が霊の通り道となっていて大変であった話があった。先に紹介したポンプ小屋も、同じようなもので、神であり霊であり、妖怪の通り道を妨げる事によっての怪異は、現実に起きている事例がかなりあるようだ。

そして縄で思い出したのが、遠野のマタギに伝わるサンズ縄だ。「遠野物語62」にも紹介されているサンズ縄は三途縄と書き、棺桶を縛る紐をこっそりとくすねて手に入れるか、葬儀の参列に使用する竜頭に紐をこすり付けるだけでも良いとされている。「古事記」での黄泉の国の描写には蛇も登場する事から、蛇は黄泉の国への使いでもあるのか、その三途縄もまた蛇なのであろう。

その三途縄を三囲引き巡らせて結界を張るのだが、つまり縄である蛇が一筋の道であり、魔の道ではあるものの、それが円として無限に循環するような形になっている為、その円の中心には魔が侵入しない様になっているという事だろう。だから結界として成り立つと考えられたのが三途縄ではなかったか。

山でタバコを吸うと蛇が寄って来ないなどの、マタギの蛇に対する警戒心は、山の魔物が蛇であると言っているようなものだ。三輪山の蛇の通り道は白い糸で示されてから、古来から山の魔物の通り道は一筋の糸であり縄のような細い道筋であるように伝わったのであろう。それを逆手にとったのが、遠野に伝わる三途縄の結界ではなかったろうか。
by dostoev | 2014-08-18 22:16 | 民俗学雑記 | Comments(0)

猫沸と猫佛

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遠野市上郷町の川沿いに「猫沸」という石碑を見つけたのだが、恐らく「猫淵」であろうと思っていた。この唐突な猫沸の石碑は、猫淵神社との関連があるだろうと思い、今年の6月に住田町の猫淵神社へと足を運んだが、その関係がわからなかった。しかし今回、陸前高田の矢作町の猫淵神社を見に行ったところ、こういう絵馬を見つけた。
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奉納「猫佛様」とあった。「猫沸」と「猫佛」、「猫沸」は「猫淵」の変換系かと思ったが、この絵馬を見れば「猫沸」は「猫佛」の間違いだったか。ただ音的には「ネコブチ」と「ネコフツ」との類似を感じる。つまり「猫佛」という漢字と「ネコブチ」という神社名の混同が「猫沸」という石碑の文字の間違いとなった可能性は強いだろう。つまり「猫佛(ねこぼとけ)」であれば、仏教との習合からくる尊称としての「猫佛」なのだろうか。
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陸前高田矢作町の猫淵神社は、日月堂と八幡神社との並びにある簡素な社だった。
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恐らく末社扱いの猫淵神社になるのだろうか。
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祭壇には猫の置物が奉納されているが、この猫淵神が、何に対して御利益があるのかは、よくわからない。
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この猫淵神社の伝説に登場する猫は虎猫らしいが、この木彫りの猫は木目を上手に利用した虎猫となっている。
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猫淵不動明王守護とあるが、宮城県の横山不動尊との関係があるらしいので、それからの命名であろうか。横山不動尊といえば、遠野市上郷町の赤羽峠に伝わる「逆さ水の伝承」にも横山不動尊は登場する。水を自在に操る不動尊が、死体を操る化け猫との習合を果たしたのだろうか。恐らく、上郷町の猫沸の石碑は、横山不動尊と猫淵神社を信仰する人物が、赤羽根峠経由で持ち込んだのだろう。
by dostoev | 2014-08-16 07:34 | 民俗学雑記 | Comments(74)