早池峰の頂には、「開慶水」と呼ばれる霊泉がある。常に清い水を貯え、雨が降っても溢れず、旱天でも涸れない霊泉だが、不浄を加えると忽ち涸れてしまい祈れば再び湧くのだと云う。その感応の早さから「早池」と言い、また「妙泉」とも呼ばれ、早池峰の語源となったという説もある。東禅寺跡側にあるのを「開慶水」というが、この早池峰山頂もやはり「開慶水」というのだが「早池峰山縁起」には「開基水」となっているので、ここは「開基水」としておこう。
大萩にある東禅寺の開慶水は、早池峰権現が無尽和尚から教えを受けた御礼に、この開基水の水を分け与えたものだという。それ以来、山頂の水が八分目に減ったと伝えられている。
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開慶水