清水が絶えず湧き出し小川と成した処に、この白山神社が祀られたのだという。阿曽沼時代、鱒沢左馬助の一族平清水某の居りし処と伝えられる。
社殿には白山様という御神体が祀られている。
龍に乗った貴人だ。若干離れた処にトンノミというのがあり、白馬に乗った貴人の話も伝わるが、実は龍と馬は同じものと考えられる。馬の最高位は龍であるので、水場には龍や馬もまた祀られる。そして白山といえば菊理姫という意識が高まる。菊理とは「ククル」もしくは「クグル」という水などを潜るから来ているともいう。しかし白山の背景には、当然瀬織津姫の存在もある。水神でもある瀬織津姫は、馬に乗ったり龍に乗ったりもする。清水が絶えず湧き続ける平清水に祀られた白山神社の貴人もまた瀬織津姫なのだろう。御神体は新しいものであるけれど、昔から伝わるその意識が、このような御神体の形で伝えられているものと思う。
何故か動物の下顎が一緒に祀られていた…。