遠野の不思議と名所の紹介と共に、遠野世界の探求
by dostoev
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遠野にあるチベットの残存「猿と石(其の二)」

遠野にあるチベットの残存「猿と石(其の二)」_f0075075_15344935.jpg

稲荷神社に陰陽石が祀られている場合が多いが、実は駒形神社にも多くの陰陽石が祀られている。それは上毛野氏が和銅元年に陸奥守になった以降であったようだ。上毛野氏は蝦夷の反乱によって殺されたが、それは昔から蝦夷の人達が祀っていた山などに、後から勝手に上毛野氏により持ち込まれた駒形神の鎮座地にしてしまったのが反乱の原因とされている。実は駒形神が鎮座した地には、多くの巨石が祀られていたと云う。その為か、現在では駒形神と石信仰が結びついて、駒形神社にも、陰陽石を含む多くの石が祀られている。
遠野にあるチベットの残存「猿と石(其の二)」_f0075075_15464140.jpg

この駒形神社は、俗に御駒様といって石神である。男の物の形を奉納する。
その社の由来は昔ちょうど五月の田植時に、村の若い女たちが田植をして
いるところへ、一人の旅人が不思議な目鼻も無いのっぺりした子供に、赤い
頭巾を被せたのをおぶって通りかかった。

そうして今の御駒様のある処に来て休んだ。あるいはその地で死んだともいう。
それがもとでここにこの社が建つことになったのだそうだ。

                     「遠野物語拾遺15」

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遠野の綾織にある駒形神社の御神体は「遠野物語拾遺15」にも書かれているように石神が祀られている。画像は、その駒形神社の御神体となるのだが、駒形神は上毛野氏の氏神から岩手県に胆沢城が出来てから後に農耕の種の生成の神として置き換えられ現在に至っている。それから駒形神社も稲荷神社と同じように、五穀豊穣を願う農耕神として広まって行った。
遠野にあるチベットの残存「猿と石(其の二)」_f0075075_15581387.jpg

遠野で一番古いとされる稲荷神社は、欠の上稲荷神社とされる。その由緒は、文禄年間(1592年~1596年)葛西氏の遺臣、 欠下茂左衛門というもの当地に来て阿曽沼氏に仕え、旧領石巻日和山に鎮座していた稲荷社を勧請したと伝えられている。しかし、遠野の地域ではそれより古いとされる稲荷を祀る地はある。つまり神社として正式に祀られたのが欠の上稲荷神社であるが、それ以前に稲荷信仰は遠野に伝わっていたものと考えて良いだろう。そしてその稲荷信仰は、秦伊呂具の伏見稲荷から始まっている。
遠野にあるチベットの残存「猿と石(其の二)」_f0075075_1675812.jpg

チベット系遊牧民族に羌族がいた。実は羌族を初めて知ったのは、漫画「キングダム」に登場する羌瘣からであった。羌瘣は蚩尤に関係するが、その蚩尤と羌族と繋がるミャオ族の繋がりがあるのだが、ここでは詳細を省く。その羌族はチベット系の猿岩伝説を持つ代表的部族で、「羌」の字は「羊」に「人」を加えた漢字で表される典型的な遊牧民族である。その羌族は、秦の基層民であったようだ。その羌族は紀元前には西域から中国の中原からチベット北東部にやってきたというが、自らをユダヤ教徒だと言っている。これはトーマス・トランス「中国に来た最初の宣教師たち」で、その事実が語られている。そしてキリスト教を信仰していたと云われる秦氏が秦の始皇帝の末裔だとの説もあるが、その秦氏と羌族が、実は秦の時代に接点があったという事実が浮かび上がってくる。
遠野にあるチベットの残存「猿と石(其の二)」_f0075075_16432732.jpg

古代ユダヤでも山を聖なるものと考え、その山にある石を神聖視していた。「旧約聖書」「出エジプト記」には、こう記されている。

「あなたが石の祭壇を私の為に造るなら、切り石でそれを築いてはならない。あなたが石に、のみを当てるなら、それを汚す事になる。あなたは階段で、私の祭壇に上がってはならない。あなたの裸が、その上に現れてはならないからである。」

日本の磐座信仰に似た、このユダヤの信仰を受け継いできたのは、羌族であり秦氏であったようだ。自然石を敬う。遠野の山崎のコンセイサマは、いしつか失せてしまった御神体が昭和47年に見つかり、再び祀られた。人工的な御神体よりも、自然石で出来た御神体を尊ぶ信仰から来ているからであった。また、綾織の羽黒岩の下には、縄文の遺跡が発掘されているが、それも岩を信仰する民が、その下に住み付いたものであったようだ。つまり石に対する信仰は、古代から続いていたようだが、その東北の民、所謂"蝦夷の民"は、どこから来たものか未だに謎になっている。ただ感じるのは、石に対する信仰と、遊牧民の習俗が遠野では見え隠れするという事。また秦氏に関しても、菊池照雄「山深き遠野の里に物語せよ」に書かれているように、琴畑という集落は秦氏が住み着いてからだという記述。マヨヒガの伝承にある朱塗りの椀が流れてきた事を踏まえても、土師氏としての秦氏が持ち込んだものであろうという見解も否定は出来ないのである。

安直に、遠野の信仰をチベットの羌族や秦氏に結び付けたくは無いが、その似た様な信仰を「何故似ているのか?」という疑問の理由を見い出せないのが現状だ。ただ言えるのは、紀元前からの古代の流れは、もしかして遠野の習俗に脈々と受け継がれてきた可能性はあるという事なのかもしれない。
by dostoev | 2013-09-07 17:12 | 遠野にあるチベットの残存
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