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遠野小学校「トイレの郁子さん」昭和12年に、遠野で起きた事件の話である。遠野に、警官が家族五人で住んでいた。妻と息子、二人の娘の五人家族あったそうな。家は遠野小学校の真裏にあった、警察の官舎で暮らしていたという。当時の遠野警察署は、今で言うカギ町にあったので学校裏は近い為だったろう。 警官である夫は女癖が悪く遊女と親しくなり、ある時二人で温泉に出かけたのだと。それを知った妻は嫉妬のあまり、恐ろしい行動に出た。一家心中である。 妻はまず、息子と次女を絞殺した。当時、小学五年生だった長女の「いく子」は、恐ろしさのあまり官舎から学校へ逃げ、体育館裏にあった共同トイレに身を隠したのを、用務員のおじさんがトイレに隠れるのを目撃していた。 やがて母親が恐ろしい形相で探しに訪れ、娘の居場所を尋ねられた用務員のおじさんはトイレの個室、奥から三番目にいますよと教えてしまった。異常に怖がりながら連れて行かれた「いく子」ちゃんを見て、用務員のおじさんは、奇妙に思ったという。そして翌朝、一家は変わり果てた姿で発見される事になる。「いく子」ちゃんは細面の、切れ長の目をしたオカッパ頭で、よく質素なスカートをはいていたという。 この事件の後、遠野小学校体育館裏の共同トイレの奥から三番目に入ろうとノックすると、誰もいないのにノックが三回返ってきたり、いる筈の無い女の子を目撃する生徒が現れるようになったのだと…。 昭和23年に赤線廃止となるまで遠野には、仲町に紫明館という大きな遊郭があった。仲町には父親の友人である、故館林さんがおり、大正13年生まれの館林さん曰く、小さい頃は紫明館の遊女によく遊んでもらったという。事件の起きた昭和12年には、未だ遊郭が健在だったという事が理解できる。事件のあったのが、昭和12年の夏頃。この時、新校舎は昭和12年の2月23日に落成されて、卒業式が行われているので花子さんの原型?である「いく子」は、この新校舎のトイレに逃げ込んでいるようだ。 肝心の「いく子」が逃げたトイレとは…だが、一つは現遠野市民センターの川沿いの道路に面した、今は駐車場になっている辺り。一番上の写真を見ると、おほて橋寄りの校舎と繋がっている、一段低い建物が確かトイレだったと思われる。もう一つは、講堂の裏手に面した、昔で言えば館林歯科医院との境にあったトイレも、一つの候補となる。さらにもう一つは、西講堂の裏手にあったトイレだ。実は、「いく子」が逃げ込み隠れたトイレとは、この西講堂裏のトイレだったようだ。ここは現在、遠野市民センター裏であり、市民プールの裏手で、砂利を敷いている駐車場となっている。 この当時の学校のトイレの窓は曇りガラスで、日中でも薄暗く大便用のトイレの奥は、かなり暗かった為、小さい時は怖かったので用を足す時は、奥のトイレは使用せずに、手前の大便用を使っていたのを覚えてる。 「いく子」が何故トイレの奥へと逃げたのは、逃げたいという気持ちが奥へと導いたものと思われる。ただし普通であれば、奥は陽の光があまり差し込まない暗がりだったので、大抵の子供は怖くてあまり使用しなかったと記憶してる。 昭和12年以前の遠野小学校は、上記の図が示す大正6年落成の校舎があった。この当時の校舎は、鍋倉山の麓にある石垣沿いに建てられているもので、昭和12年の新校舎は川沿いに向けられて建てられたのがわかる。 なお、この遠野小学校にあった二宮金次郎像は現在、給食センターの手前に移転されて、未だに存在している。ところで「トイレの花子」さんの原型の話だが、全国にかなり原話だという話がいくつかあり、遠野においては「いく子」となっておるのは、ひとつの都市伝説化して、話が全国を駆け巡り変化した形なのかもしれない。 「トイレの花子さん」という都市伝説は1950年には広まっていたという。一つの説には学校のトイレにいる時、空襲に遭い死んだ子供の霊だというものがあるが、遠野の説を取り上げれば、戦前の話であるので、空襲説よりも古くなってしまう。ただ全国に広まったのが1950年以降だとすると、戦後の復旧で大勢の東北の人間が上京し、そこで「トイレの幽霊」の話が東京を起点として広まった可能性も考えられるのだろう。 ところで何故「花子」となったがだが、遠野での名前は「いく子」 だった。しかし昔は男女の名前を現す場合、男は「太郎」で女は「花子」が一般的だった。今でも銀行などへ行くと、見本の名前に「○○太郎」とあるのは、昔の名残だと思う。とにかく「花子」の名前は女の子の名としては通りが良く、一番覚えやすい名前でもあったので、いつしか単純にトイレに出る女の子の幽霊であるから「花子」と付けられて広まったのではないだろうか? 沿岸の大船渡にも、かなりの「トイレの花子さん」の話が伝わっており、どこが元の話なのか、もっと情報を集めてみない事にはなんともいえない。ただし、昭和12年の家族無理心中事件は実際に起こった実話であり、「いく子」ちゃんが学校のトイレに逃げ込んだ話もまた実話ではある。この遠野の事件が「トイレの花子さん」の原型では?という疑問には、一般的に伝わる花子さんの赤いスカートにオカッパ頭というのが「いく子」の姿と同じだ。 そして、話の出所として有名なのは、ある日発狂した母親に追いかけられて、学校内のトイレの奥から三番目の個室に隠れたが、結局少女は殺害されてしまった…という話が元になったとされているのは、全て遠野の話に当てはまってしまう。 また花子さんに「遊びましょ」と呼びかけると「何して遊ぶ?」と聞かれ「首絞めごっこ」と答えて本当に首を絞められたという話があるのも、絞殺されたいく子ちゃんとダブッてしまう。とにかく、限りなく遠野にその発生が近いように思われる。 何人かのご老人に当時の小学校の噂を聞いたところ、この遠野小学校で一番怖いトイレで、いつも幽霊の噂が絶えなかったのは「川岸校舎のトイレ」という事だった。川岸校舎のトイレ」とは、写真でいうと右下に向けて写っている校舎であり、その校舎に隣接する一段低い建物が、そのトイレだ。 また遠野市民センターが建った当時も、夜の見回りをする人物が幽霊を見たという噂が絶えなかったのを記憶している。それと旧図書館にも、やはり幽霊が出るという噂が絶えなかったのだが、この旧図書館の以前は警察の官舎が建っていた辺りなので、なんとなく気になる。学校の七不思議など、都市伝説と呼ばれるものは、何かの起因があって、代々語り継がれているものが大半かと思う。 今回の「トイレの花子さん」の話も、実在した事件を元に噂が広まった可能性は否定できないものと思っている。ただ、花子さんが母親に見つかり連れて行かれた体育館裏のトイレよりも、川岸校舎脇の、最も暗い不気味なトイレに幽霊の噂が絶えなかったのは、起因する話からかけ離れ、トイレと幽霊というものが、子供達の間で、それに相応しい場所…ここではトイレに根付いたものでは?と、考えてしまう。そして学校で、その事件を起因して発生した幽霊話が学校生活を送った子供たちが成長し大人となり町を出、当時の昔話、思い出話を全国のあちこちで話伝え広まったのでは?と感じる。 岩手県には、北上と大船渡にも「トイレの花子さん」の話はあるものの、起因となった事件の話ではなく、直接トイレで起きた出来事を伝えるものが多い。多分だが、やはり遠野の事件が起点となり伝え広まった過程での、岩手の北上や大船渡の伝説となったのでは?と考える。遠野の位置は、岩手県のヘソ辺りで、四方八方へと峠が広がり、内陸や沿岸への交通が容易にできる位置にあるもの。なので、遠野を拠点に「トイレの花子さん」の話は、岩手県へ広がり、それが戦後の集団就職で上京した人々の語りにより、今度は東京を拠点として全国に広がったものではなかろうか。
by dostoev
| 2010-11-28 20:07
| 遠野西小学校トイレの郁子さん
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