9月26日、朧月夜の晩に観光客を連れて、夜のデンデラ野に出てみた。するとほんのりとした灯りが見えた。どうやら誰かがテントを張って今夜一晩、このデンデラ野で過ごすようだ。テントの脇にはスクーターがある…って、スクーターで旅している観光客?まあ、それもいいのだろう…。
ところで、デンデラ野でキャンプといえば思い出すのが、漫画「縄文物語」を描いた高室弓生さんだ。彼女は、この「縄文物語」を描くにあたって、やはりデンデラ野にテントを張って過ごしたという。その漫画の中には、現存する遠野の地名の中での出来事が語られている…。
元々デンデラ野には、縄文の遺跡も発掘されている事から、縄文と遠野の時代を超越した空想が、自らのデンデラ野生活体験も交わって融合し「縄文物語」に散りばめられている。本物を作る、描く・書くとは、こういう事だろう。是非、遠野市民であるなら手にして読んで貰いたい漫画である。